WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
28000 |
アミノ酸分画 〈血漿〉amino acids, fractionation3C045-0000-022-205 |
冷遠
|
10 ↓
02 |
2週 凍 |
LC-MS/MS | 1141 D010 4ロ 生Ⅱ |
4~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
28000 |
アミノ酸分画 〈血漿〉amino acids, fractionation3C045-0000-022-205 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
冷遠
|
10 ↓
02 |
2週 凍 |
LC-MS/MS |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
1141 D010 4ロ 生Ⅱ |
4~5日 |
備考
項目
- チャート参照:アミノ酸分画について
検体
- 採血後、直ちに遠心分離し、速やかに血漿を凍結してください。
基準
- チャート参照:「アミノ酸分画」基準値
診療報酬
- 保険名称:特殊分析/アミノ酸/5種類以上
- 実施料:1141
- 診療報酬区分:D010 4ロ
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)
チャート


容器
参考文献
植木眞琴, 他: 臨床病理 28, (補), 138, 1980.
大沢恵津子, 他: 臨床化学シンポジウム 20, 142, 1980.
Stein, W. H. and Moore, S.: J. Biol. Chem. 176, 337, 1948.
検査項目解説
臨床的意義
蛋白代謝の異常を各アミノ酸の定量から推定する検査。
ヒト生体内のアミノ酸には40種余りが知られ、以下の機能を担っている。
1. タンパク合成の材料
2. エネルギー源
3. 核酸、塩基、神経伝達物質、ホルモンなどの生合成の材料
4. タンパク異化過程の中間代謝産物
このうち病態解析によく使用される主要11種類についてはHPLC法によるアミノ酸11分画でも測定・報告される。
[生理的変動]
血漿中アミノ酸濃度は食事の影響を受けるため、採血は早朝空腹時に行なう。一般に食後に増加し、特に高タンパク食を摂取し続けるとMet,Phe,Tyr,Ile,Leu,Valなどが上昇する。飢餓状態や低タンパク状態が続くとAla,Gln,Ile,Leu,Val,Trpなどが低下する。また、運動によりAlaは増加しOrnは低下する。一般に小児では筋肉などの組織合成に動員されるため血漿中アミノ酸濃度は低値を示す。健常成人では女性の方がやや高値をとるといわれる。
[Fischer比]
肝臓はアミノ酸代謝における主要臓器であり、肝疾患では血漿中アミノ酸のバランスが変化する。分枝鎖アミノ酸(BCAA)と芳香族アミノ酸(AAA)のモル比であるFischer比は、肝臓におけるアミノ酸代謝動態の良い指標となり、次式により与えられる。
Fischer比=(Val+Ile+Leu)/(Tyr+Phe)
重症肝疾患時には、肝におけるAAAを中心としたアミノ酸の処理能力が低下するためAAA濃度は上昇し、一方で食事摂取量の低下により主に筋肉により代謝を受けるBCAAが低下するためFischer比は低値となる。Fischer比は脳内のアミノ酸比を反映するといわれ、特に肝性脳症ではアミノ酸製剤による治療の指標に用いられる。なお、Fischer比の基準範囲は2.6~4.5で、アミノ酸11分画の結果からも算出、報告される。