WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
45295 |
UGT1A1遺伝子多型解析UGT1A1 (UDP glucuronosyltransferase family 1 member A1)8C933-9956-019-951 |
開栓厳禁
|
13 |
冷蔵 |
インベーダー法 | 2004 D006-7 遺染 |
5~9日 |
項目 コード |
検査項目 |
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45295 |
UGT1A1遺伝子多型解析UGT1A1 (UDP glucuronosyltransferase family 1 member A1)8C933-9956-019-951 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
開栓厳禁
|
13 |
冷蔵 |
インベーダー法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
2004 D006-7 遺染 |
5~9日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:UDPグルクロン酸転移酵素遺伝子多型
- 実施料:2004
- 診療報酬区分:D006-7
- 判断料区分:遺伝子関連・染色体検査
塩酸イリノテカンの投与対象となる患者に対して、その投与量等を判断することを目的として測定を行った場合、当該抗悪性腫瘍剤の投与方針の決定までの間に1回を限度として算定できます。
チャート

容器
検査項目解説
臨床的意義
血球細胞のグルクロン酸転移酵素(UGT)遺伝子多型を調べることで抗悪性腫瘍剤イリノテカンの副作用発現を予測する検査。
イリノテカン塩酸塩(イリノテカン)は肺癌や子宮頸癌、卵巣癌、悪性リンパ腫などの治療に用いられる抗悪性腫瘍剤である。血中のカルボキシルエステラーゼにより、体内で活性型のSN-38に変換され、トポイソメラーゼ1の阻害を介し抗腫瘍作用を発揮するプロドラッグである。
イリノテカンは、主に肝臓でつくられるグルクロン酸転移酵素(uridine diphosphate glucuronosyl transferase:UGT)によって代謝される。UGTにはアイソザイムが存在し、うち1つにUGT1A1がある。活性代謝産物SN-38は、このUGT1A1によりグルクロン酸抱合体として胆汁中に排泄されることで体内から消失する。
UGT1A1に相当する酵素には個人差、すなわち遺伝子多型が存在する。発現に影響を与える遺伝子で最も頻度が高いのがUGT1A1*28である。正常型ではUGT1A1のプロモーター領域のTAリピート数は6回[(TA)6TAA]であるが、変異型UGT1A1*28では7回[(TA)7TAA]となっている。また、他にUGT1A1*6も知られており、211G→Aに置換されている。
これらの変異型をもつ症例では、UGT1A1*28の場合はUGT1A1の発現量が少ない。また、UGT1A1*6ではUGT1A1の活性が低下しているため、いずれもグルクロン酸抱合が遅延し、SN-38の体外排泄も遅延する。このため、副作用である高度の下痢や好中球減少が強く現れやすい。また、複数の多型に変異を持つ場合は、さらに重篤な副作用が現れ易いとされている。すなわち、これらの変異が検出された症例では、イリノテカンによる副作用が現れ易いため、注意が必要である。
[頻度]
UGT1A1*6アジア人:11~23% 白人:0%
UGT1A1*28アジア人:7~16% 白人:30~40%