WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
45665 |
NUDT15遺伝子多型解析NUDT15 (Nudix hydrolase 15)8C955-9956-019-862 |
開栓厳禁
|
13 |
冷蔵 |
リアルタイムPCR法 | 2100 D006-17 遺染 |
5~11日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
45665 |
NUDT15遺伝子多型解析NUDT15 (Nudix hydrolase 15)8C955-9956-019-862 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
開栓厳禁
|
13 |
冷蔵 |
リアルタイムPCR法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
2100 D006-17 遺染 |
5~11日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:Nudix hydrolase 15(NUDT15)遺伝子多型
- 実施料:2100
- 診療報酬区分:D006-17
- 判断料区分:遺伝子関連・染色体検査
NUDT15 遺伝子多型は、難治性の炎症性腸疾患、急性リンパ性白血および治療抵抗性のリウマチ性疾患(全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、結節性多発動脈炎、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、高安動脈炎等)、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病および難治性リウマチ性疾患)、自己免疫性肝炎の患者であって、チオプリン製剤の投与対象となる患者に対して、その投与の可否、投与量等を判断することを目的として、リアルタイムPCR法により測定を行った場合に、当該薬剤の投与を開始するまでの間に1回を限度として算定できます。
容器
参考文献
Kakuta, Y. et al.: Pharmacogenomics J. 16, (3), 280, 2016.
Tanaka, Y. et al.: Br. J. Haematol. 171, (1), 109, 2015.
検査項目解説
臨床的意義
チオプリン製剤の投与による副作用予測に有用な検査。
NUDT15遺伝子多型解析はチオプリン製剤の投与による副作用予測に有用な検査である。チオプリン製剤(アザチオプリン、メルカプトプリン水和物)は炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)や白血病、リウマチ性疾患などの治療に広く日本国内で用いられている薬剤であるが、チオプリン製剤投与により全身脱毛症や重度の白血球減少症などの副作用を生じることが知られており、特に白血球減少症は重篤になると死亡する危険性も示唆されている。
チオプリン製剤が薬効を表す活性型分子の代謝に関与しているNUDT15の遺伝子多型が、東アジア人のチオプリン製剤による副作用の発症メカニズムに関わっていることが判明している。NUDT15の多型によりチオプリン製剤の活性型分子の代謝酵素活性が著しく変化することがあり、特に139番目のアミノ酸がシステインの場合はその代謝酵素活性が著しく低下するため薬効が過剰になり、強い副作用が発現する原因となる。
NUDT15遺伝子多型解析は採取した血液からゲノムDNAを抽出し、リアルタイムPCR法によりNUDT15遺伝子のコドン139に存在する遺伝子多型を検出し、3種類のアレル(アルギニン、システインもしくはヒスチジンをコードする遺伝子配列)を判定するものであり、きわめて感度、特異度とも高く投薬前の副作用のリスク確認に有用とされる。
日本において、コドン139の塩基配列がシステインとなるアレルをホモで有する頻度は約1%であり、20万人を超えるとされる炎症性腸疾患患者や、約2,000人と推定されている小児急性リンパ性白血病患者も今後増加が危惧されている。なお、結果の解釈については、各疾患の最新治療指針・ガイドラインなどに従って対応いただきたい。
【陽性を示す疾患】
クローン病,潰瘍性大腸炎
関連疾患
K50.9.1:クローン病 → K50-K52:非感染性腸炎・非感染性大腸炎
K51.9.9:潰瘍性大腸炎 → K50-K52:非感染性腸炎・非感染性大腸炎
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.