WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
01324 |
β-トロンボグロブリン (β-TG)beta-thromboglobulin2B600-0000-022-023 |
冷遠
|
19 ↓
02 |
4週 凍 |
EIA | ng/mL 60 以下 |
包括176 D006 25 血液 |
3~9日 |
項目 コード |
検査項目 |
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01324 |
β-トロンボグロブリン (β-TG)beta-thromboglobulin2B600-0000-022-023 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
冷遠
|
19 ↓
02 |
4週 凍 |
EIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
ng/mL 60 以下 |
包括176 D006 25 血液 |
3~9日 |
備考
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号 02番)は、4mL容器をご使用ください。
- チャート参照:β-TG、PF-4の採血方法
- チャート参照:遠心力の換算表
容器
- 専用容器(テオフィリン、アデノシン、ジピリダモール、他入り)は、あらかじめご依頼ください。なお、ジピリダモールは蛍光灯に48時間晒されると不活性化するため、使用時までは遮光保存をお願いします。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/β-トロンボグロブリン(β-TG)
- 実施料:包括176
- 診療報酬区分:D006 25
- 判断料区分:血液学的検査
チャート


容器
参考文献
高橋芳右, 他: 血液と脈管 18, 326, 1987.
検査項目解説
臨床的意義
血小板活性化の指標。血栓性疾患や血栓症準備状況を反映して増加する蛋白質。
血小板活性化の指標であるβ-トロンボグロブリン(β-TG)は、分子量35,800の血小板特異タンパクで、血小板から放出されるPF4(血小板第4因子)が限定分解されたものと考えられている。PF4は、ヘパリンの中和能力の違いで分類され、中和力の高いものがHigh affinity PF4(HA-PF4)、低いものがLow affinity PF4(LA-PF4)である。通常PF4といわれるものはHA-PF4で、これはLA-PF4にくらべてヘパリン中和能力が6倍以上ある。β-TGは、LA-PF4と同じ抗原性を持ち、アミノ酸組成も類似しているため、LA-PF4が限定分解されて生じた分解物であると考えられている。β-TGの機能については血管内皮細胞のプロスタサイクリン産生を抑制するといわれるが、今のところ不明な点が多い。
β-TGは、血小板の異物面との接触や、トロンビンなどによる血小板活性化に従い、血小板由来成長因子やフィブリンと共にα顆粒から放出される。このため血漿中のβ-TGレベルは、血栓性疾患あるいは血栓準備状態における血小板活性化の直接的指標となる。
β-TGはPF4と共にDICで増加するが、これはDICによって血中に出現したトロンビンやⅩaなどの活性型凝固因子の刺激によって、β-TGが血小板から放出されるためと考えられる。また、逆に血小板減少症ではα顆粒をもつ血小板数が少ないため減少する。
β-TGは採血法、その後の処理の仕方によりデータが変動しやすいので注意を要する。採血はなるべく駆血帯を使用せず、検体は氷浴中で保存するが、1時間位までは安定である。血漿分離が遅れると、血小板からβ-TGが放出されるため、予想外の高値となる場合がある。
【高値を示す疾患】
播種性血管内凝固,虚血性心疾患
【低値を示す疾患】
血小板減少症
関連疾患
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
I25.9.2:虚血性心疾患 → I20-I25:虚血性心疾患
D69.6.3:血小板減少症 → D65-D69:凝固障害
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.