WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
08007 |
プロカルシトニン (PCT)procalcitonin5C215-0000-023-053 |
遠心
|
01 ↓
02 |
13カ月 凍 |
ECLIA | ng/mL 0.05 以下 |
284 D007 58 生Ⅰ |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
08007 |
プロカルシトニン (PCT)procalcitonin5C215-0000-023-053 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 ↓
02 |
13カ月 凍 |
ECLIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
ng/mL 0.05 以下 |
284 D007 58 生Ⅰ |
2~3日 |
備考
検体
- EDTA血漿、ヘパリン血漿も検査可。
基準
- 敗血症(細菌性)の鑑別診断のカットオフ値:0.50ng/mL未満
敗血症(細菌性)の重症度判定のカットオフ値:2.00ng/mL以上
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/プロカルシトニン(PCT)定量
- 実施料:284
- 診療報酬区分:D007 58
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
「エンドトキシン」、「プロカルシトニン」、「プレセプシン」を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定できます。
敗血症(細菌性)を疑う患者を対象として測定した場合に算定できます。
容器
参考文献
齋藤大輔,他: 医学と薬学 62, (2), 323, 2009.
検査項目解説
臨床的意義
細菌性敗血症で上昇するポリペプチド。ウイルスや真菌感染、膠原病、腫瘍熱等との鑑別や重症度判定に有用。
プロカルシトニン(PCT)は、カルシトニンの前駆物質であり、アミノ酸116個からなる分子量13,000のポリペプチドである。PCTは通常、甲状腺C細胞で生成され、両端のペプチドが切断されて、ホルモンとして有名なカルシトニン(CT)となる。CTは破骨細胞に作用して骨吸収作用を抑制、血中カルシウム濃度を低下させる作用をもつ。しかし、PCT自身にはCTのような活性はなく、ほとんどすべてがCTに分解されてしまうため、通常、血中にPCTの形で検出されることはない。しかし、細菌感染症のような非常事態では、全身の細胞がPCTを産生するため、細菌性敗血症のマーカーとして活用される。
PCTはウイルスや真菌、抗酸菌による感染症では上昇しにくいため、これらの感染症と細菌性敗血症の鑑別診断に有用である。同じ敗血症でも、細菌感染に限られる理由は、細菌感染によって増加した炎症性サイトカインであるインターロイキン1β,インターロイキン6や腫瘍壊死因子α(TNF-α)などの刺激によって、PCTが血中に放出されるが、細菌感染特有の防御機構のためと考えられている。また、PCTは、全身性エリテマトーデス、成人Still病、側頭動脈炎、ANCA関連腎炎などの自己免疫性疾患でも上昇しやすいため、発熱の鑑別に有用とされる。さらに、ステロイドや免疫抑制剤によって、医原性に免疫能が低下した状態でも、重症細菌性敗血症が起これば上昇がみられるという。
PCTは細菌感染後2~4時間程度で上昇し始め、血中半減期は22~30時間といわれている。代表的な急性相反応物質であるCRPと比較すると、より早期に上昇し滞留期間も長いため、細菌性敗血症が疑われる場合は、血液培養とともに実施が推奨される。基準値は2本立てになっており、細菌性敗血症であるかを鑑別するための値(0.50ng/ml未満)と、重症細菌性敗血症としてのカットオフ値(2.00ng/ml以上)を使い分ける必要がある。
【高値を示す疾患】
敗血症
関連疾患
A41.9.3:敗血症 → A30-A49:細菌性疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.