WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
26595 |
抗MDA5抗体 (抗CADM-140抗体)anti-MDA5 antibody5G122-0000-023-023 |
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
EIA | 陰性(-) |
包括270 D014 34 免疫 |
2~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
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26595 |
抗MDA5抗体 (抗CADM-140抗体)anti-MDA5 antibody5G122-0000-023-023 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
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遠心
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01 |
4週 冷蔵 |
EIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
陰性(-) |
包括270 D014 34 免疫 |
2~5日 |
診療報酬
- 保険名称:自己抗体検査/抗MDA5抗体
- 実施料:包括270
- 診療報酬区分:D014 34
- 判断料区分:免疫学的検査
厚生労働省難治性疾患克服研究事業自己免疫疾患に関する調査研究班による「皮膚筋炎診断基準」を満たす患者において測定した場合に算定できます。
参考文献
佐藤慎二: 炎症と免疫 22, (6), 443, 2014.
検査項目解説
臨床的意義
皮膚筋炎の検査。
皮膚筋炎(dermatomyositis:DM)は自己免疫による代表的な炎症性皮膚疾患であり、ヘリオトロープ疹やゴットロン徴候を始めとした多彩な臨床症状を示すことで知られている。
多発性筋炎/皮膚筋炎 (PM/DM) としての患者数は国内に約20,000人、男女比はおよそ1:3で中年以降での発症が多いとされている。
皮膚症状のみで臨床的に6カ月以上筋症状が認められない皮膚筋炎患者を無筋症性DM(clinically amyopathic dermatomyositis:CADM)と呼び、DMに特徴的な皮疹を有してはいるが、筋力低下などの症状に乏しく、CKや筋電図などの検査所見にも異常を認めることが少ないとされている。
免疫沈降法によりCADM患者の血清中に分子量140,000のバンドが認められたことから、この自己抗体は抗CADMー140抗体と呼称された。その後、この抗体の対応抗原がmelanoma differentiationーassociated gene 5(MDA5)であることが判明し、抗MDA5抗体と命名されたため、抗MDA5抗体とも呼ばれる。
DM患者と比較し、抗MDA5抗体陽性(CADM)患者は高率に急性間質性肺炎(AIP)を併発し、その中の多くは急速に呼吸困難が進行する急速進行性間質性肺炎(rapidly progressive ILD:RPーILD)とされている。RPーILDは数日から数週間で急速に呼吸不全が進行し、強力なステロイド剤や免疫抑制剤投与などに対しても治療抵抗性で予後不良とされている。
抗MDA5抗体はCADMに特異的に認められる自己抗体で、他の自己免疫疾患ではほとんど検出されず、成人DMにおける出現頻度は10~25%とされている。
また、抗MDA5抗体陽性の患者におけるRPーILDの合併頻度は50~70%であり、治療前の抗体価が予後に関連があることを示唆する発表や、抗体価の推移が経過観察に有用との報告もあり、今後の研究が待たれる。
【陽性を示す疾患】
多発性筋炎,皮膚筋炎
関連疾患
M33.2.1:多発性筋炎 → M30-M36:全身性結合組織疾患
M33.9.1:皮膚筋炎 → M30-M36:全身性結合組織疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.