WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
05186 |
ケトン体分画 〈動脈血〉ketone bodies, fractionation3E045-0000-023-271 |
冷遠
|
01 ↓
02 |
4週 凍-70℃以下 |
酵素法 | アセト酢酸/ |
59 D007 19 生Ⅰ |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
05186 |
ケトン体分画 〈動脈血〉ketone bodies, fractionation3E045-0000-023-271 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
冷遠
|
01 ↓
02 |
4週 凍-70℃以下 |
酵素法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
アセト酢酸/ |
59 D007 19 生Ⅰ |
2~3日 |
備考
検体
- 食事1時間後またはブドウ糖投与後(血中グルコース120~200mg/dL)採血。
- 採血後、速やかに血清分離し、凍結してください。
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/ケトン体分画
- 実施料:59
- 診療報酬区分:D007 19
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
「ケトン体」、「ケトン体分画」の検査を併せて実施した場合は、「ケトン体分画」の所定点数のみ算定できます。
容器
参考文献
Ozawa, K. et al.: Am. J. Surg. 146, 299, 1983.
鈴木尚子, 他: Kameraden 25, 20, 1997.
検査項目解説
臨床的意義
脂肪酸の分解産物。静脈血中では糖尿病の重症化に伴うケトアシドーシスで高値。動脈血ではケトン体比により肝機能の指標に。
ケトン体はアセト酢酸(AcAc)、3-ヒドロキシ酪酸(3-OHBA)、アセトンの3種類の物質から構成される。本検査は、その中でケトアシドーシスなどの診断に重要なAcAcと3-OHBAの2物質を分画定量するものである。
ケトン体は脂肪酸がβ酸化されたものであり、さまざまな筋肉で利用される。AcAc、3-OHBAは酸性なのでこれらが高値になり予備量を越えるとケトアシドーシスを引き起こす。特に1型糖尿病では3-ハイドロキシ酪酸が著明に増加する。また、アセトンは健常人血中にはほとんど認められないが、産生された場合には、揮発性のため呼気中にケトン臭として観察される。
静脈血中において血中濃度が高値になる要因は、一般に利用低下よりも、肝での脂肪酸酸化によるケトン体生成亢進によるものが多い。たとえば摂取栄養量の低下により体脂肪を動員する場合のように、エネルギー代謝が脂肪酸に偏った状態は、肥満患者の治療に低エネルギー食療法を行った際にみられる。また、1型糖尿病(IDDM)における、インスリン欠乏によるブドウ糖利用の低下、脂肪酸動員の亢進状態でも増加し、速やかにインスリンを投与するなどの処置が必要となる。
動脈血中では、ケトン体は肝細胞におけるミトコンドリア機能を反映するため、動脈血ケトン体比(AcAc/3-OHBA比)をとることにより、肝機能の予備能の把握などに用いられる。一般に、肝予備能を評価するためには古くからインドシアニングリーン(ICG)試験や複合因子H(ヘパプラスチンテスト)が用いられているが、動脈血ケトン体比はICG最大除去率(ICGRmax)と良く相関するといわれている。
【高値を示す疾患】
- [総ケトン体]
- グルカゴノーマ,糖尿病,飢餓
- [アセト酢酸,3-ハイドロキシ酪酸]
- ケトアシドーシス,悪心及び嘔吐
関連疾患
D37.7.3:グルカゴノーマ → D37-D48:その他の腫瘍
E14.91:糖尿病 → E10-E14:糖尿病
T73.0.1:飢餓 → T66-T78:アレルギー等その他の外因による作用
E87.2.2:ケトアシドーシス → E70-E90:代謝疾患
R11:悪心及び嘔吐 → R10-R19:消化器系・腹部の症状
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.