WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00053 |
血清鉄 (Fe)iron3I010-0000-023-271 |
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
比色法 | μg/dL M 50~200 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00053 |
血清鉄 (Fe)iron3I010-0000-023-271 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
比色法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/dL M 50~200 |
包括11 D007 1 生Ⅰ |
1~2日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/鉄(Fe)
- 実施料:包括11
- 診療報酬区分:D007 1
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
チャート

参考文献
高橋隆一: 臨床検査 25, 617, 1981.
検査項目解説
臨床的意義
貧血の病態把握を行うための基本的な検査。鉄は赤血球のヘモグロビンを構成する元素で、欠乏すると小球性貧血をきたす。
生体内の鉄の総量はおよそ3,000~5,000mgであり、その1/3弱が鉄貯蔵タンパクであるフェリチンなどと結合して主に肝などの臓器中に貯蔵されている。残りの2/3がヘモグロビン鉄として存在し、血清鉄は0.1%程度である。
鉄は血色素(ヘモグロビン)を形成する重要な元素であり、トランスフェリンと結合して血液中を運搬されフェリチンやヘモジデリンの形で体内に貯蔵される。
女性は月経のために月に約20~30mgの鉄を失う。このため鉄貯蔵量が減少しやすく、一般的に女性には貧血が多いといわれる。また、スポーツマンでは発汗中に鉄分が失われる上、過度の体動で溶血が起こるため鉄欠乏状態に陥りやすい。
通常鉄代謝状態の把握には血清鉄やトランスフェリン、フェリチン、あるいは総鉄結合能(TIBC)などを同時に測定し病態を把握する。一般にFe、TIBCと不飽和鉄結合能(UIBC)の間には、TIBC=Fe+UIBCの式が成り立つ。
鉄欠乏性貧血では血清鉄が低下するが、肝でのトランスフェリン合成は亢進しUIBC、TIBCともに高値となる。鉄飽和度は低く、フェリチンは低値をとる。また、真性多血症では鉄が動員されるため、貯蔵鉄が減少し血清鉄は低値になる。
血清鉄高値の場合として、再生不良性貧血では骨髄内赤芽球の減少により鉄の利用低下を起こすため、鉄過剰となりフェリチンは増加する。TIBCやトランスフェリンは正常かあるいはやや低下する。鉄芽球性貧血もほぼ同様である。鉄過剰症であるヘモクロマトーシスでは鉄貯蔵量の増加により血清鉄やフェリチン、鉄飽和度が著明な増加を示す。
【高値を示す疾患】
巨赤芽球性貧血,再生不良性貧血,鉄芽球性貧血,ヘモクロマトーシス,肝硬変症
【低値を示す疾患】
小球性貧血,鉄欠乏性貧血
関連疾患
D53.1.1:巨赤芽球性貧血 → D50-D53:栄養性・出血性貧血
D61.9.4:再生不良性貧血 → D60-D64:その他の貧血
D64.3.2:鉄芽球性貧血 → D60-D64:その他の貧血
E83.1.2:ヘモクロマトーシス → E70-E90:代謝疾患
K74.6.13:肝硬変症 → K70-K77:肝疾患
D50.8.2:小球性貧血 → D50-D53:栄養性・出血性貧血
D50.9.2:鉄欠乏性貧血 → D50-D53:栄養性・出血性貧血
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.