WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
25990 |
total P1NP (Ⅰ型プロコラーゲン-N-プロペプチド)type 1 procollagen N-terminal propeptide5C120-0000-023-053 |
遠心
|
01 |
5日 冷蔵 |
ECLIA | μg/L M(30~83歳) 18.1~74.1 |
包括164 D008 32 生Ⅱ |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
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25990 |
total P1NP (Ⅰ型プロコラーゲン-N-プロペプチド)type 1 procollagen N-terminal propeptide5C120-0000-023-053 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
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01 |
5日 冷蔵 |
ECLIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/L M(30~83歳) 18.1~74.1 |
包括164 D008 32 生Ⅱ |
2~3日 |
備考
項目
- [骨形成マーカー]BGP、BAP、total P1NP。
[骨吸収マーカー]NTx、TRACP-5b、Dpyr。 - ビオチンの影響については、ご利用の手引き「13.検査材料に関するご参考情報」のページをご参照ください。
検体
- 溶血検体では測定値が低下傾向となる場合があります。
- EDTA血漿も検査可。
診療報酬
- 保険名称:内分泌学的検査/Ⅰ型プロコラーゲン-N-プロペプチド(PⅠNP)
- 実施料:包括164
- 診療報酬区分:D008 32
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)
「BAP」、「Intact PⅠNP」、「ALPアイソザイム(PAG電気泳動法)」および「total P1NP」のうち2項目以上を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定できます。
参考文献
日高好博: 医学と薬学 70, (2), 357, 2013.
検査項目解説
臨床的意義
骨組織に大量に存在するI型コラーゲン前駆体の代謝産物。骨形成の早期マーカーとして、骨粗鬆症治療薬の効果判定に用いられる。
ヒト体内には数種類のコラーゲンが存在する。中でもI型コラーゲンは骨に大量に含まれ、骨基質の主成分となる一方、皮膚や腱にも存在し、これら組織の強靭な弾力性に不可欠な素材となっている。II型コラーゲンは軟骨、IV型は腎糸球体の基底膜など、名称によって分布や機能が異なっており、これが骨代謝においてI型コラーゲンを特に重要視する理由となっている。
骨組織におけるI型コラーゲンの合成は、以下のように行われる。
まず骨芽細胞内で、前駆物質のI型プロコラーゲンとして合成され、細胞外に分泌される。次いでプロテアーゼの作用を受け、C末端とN末端の両方が切断されて、中央部分がⅠ型コラーゲンとして使われる。余ったN末端側はI型プロコラーゲン-N-プロペプチド(P1NP)、C末端側は同じくC端プロペプチド(P1CP)と呼ばれ、血中に放出される。このためコラーゲン量を反映するP1NPは、特に早期における骨形成の指標とされる。
P1NPは分子量35,000の細長い形状をしたタンパク質で、血中には単量体や三量体として存在しており、本検査では単量体および三量体の両方を測定する。
病態と薬効判定にP1NPは、次のように用いられる。
P1NPの濃度と骨量には負の相関が認められる。また、破骨細胞の活動を抑制する骨吸収抑制剤(エストロゲン製剤やビスフォスフォネート製剤など)によってP1NP濃度は低下する。さらに、PTH製剤のような骨形成促進剤によりP1NP濃度は上昇する。このような変化は鋭敏なため、薬剤投与による骨粗鬆症治療効果のモニタリングに有用とされる。
【高値を示す疾患】
骨転移癌,甲状腺機能亢進症,先端巨大症,骨粗鬆症
関連疾患
C79.5.11:骨転移癌 → C76-C80:その他の部位不明腫瘍
E05.9.5:甲状腺機能亢進症 → E00-E07:甲状腺疾患
E22.0.5:先端巨大症 → E20-E35:その他の内分泌疾患
M81.9.1:骨粗鬆症 → M80-M85:骨の密度・構造の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.