WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
02238 |
IgM-HBc抗体HBc5F018-1432-023-051 |
遠心
|
01 |
12週 冷蔵 |
CLIA | 陰性(-) |
包括146 D013 8 免疫 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
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02238 |
IgM-HBc抗体HBc5F018-1432-023-051 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
12週 冷蔵 |
CLIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
陰性(-) |
包括146 D013 8 免疫 |
2~3日 |
備考
参考
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
診療報酬
- 保険名称:肝炎ウイルス関連検査/HBc-IgM抗体
- 実施料:包括146
- 診療報酬区分:D013 8
- 判断料区分:免疫学的検査
「HBc抗体」、「IgM-HBc抗体」を同時に測定した場合はいずれか一方のみの算定となります。
参考文献
中尾溜美子, 他: 医学と薬学 52, 847, 2004.
検査項目解説
臨床的意義
B型肝炎ウイルスのコア蛋白に対する抗体。感染早期より出現し長期間陽性。キャリアは特に高値。IgM-HBc抗体は感染初期のみ出現。
HBc抗体は、B型肝炎ウイルス(HBV)のコアタンパクに対する抗体である。感染の比較的早期から血中に出現し、年余に渡り血中で検出される。このためHBc抗体陽性だけでHBV感染状態か、感染既往かの鑑別は難しい。しかし、力価をみればおよその推定は可能であり、一般に感染既往者でHBc抗体の力価は低く、HBVキャリア(無症候性持続感染者)において高力価を示す。
CLIA法による測定では、S/CO値が10.0を超える場合、高力価としてHBVキャリアの可能性が高いとされている。因みにS/COとはS(Sample:検体の値)/CO(cut-off値)のことであり、カットオフインデックスと基本的に同じものである。
一方、凝集法によるHBc抗体の臨床的意義は、CLIA法と同等であり、定量性に優れている。だが感度面ではCLIA法にやや劣るとされる。
HBc抗体は、IgGとIgM抗体を合わせて検出している。急性B型肝炎ウイルス感染では比較的早期、すなわちHBs抗原が陰性化し、HBs抗体が出現する以前よりHBc抗体は検出される。もし、より早期の診断に照準を合わせるならば、IgM-HBc抗体が適している。IgM-HBc抗体はHBV感染の初期に一過性に出現する抗体で、急性期のB型肝炎では一般に高抗体価を示す。また、HBs抗原を検出し得ない一部の急性B型肝炎や、発症時にすでにHBs抗体が陽性化した劇症肝炎においても高値を示すため、診断的意義が高い。
HBVキャリアでは通常、HBc抗体高力価陽性、IgM-HBc抗体陰性である。しかし、急性増悪期に、IgM-HBc抗体陽性化がみられる事がある。機序は肝細胞壊死に伴うHBc抗原大量放出に対する免疫応答、と考えられているが、一般にIgM-HBc抗体価は低値に留まるという。
なお、ウイルスの核酸定量が可能となった現在、急性期の診断やウイルス量を把握するためにはHBV-DNA検査が有用である。しかし、キャリアのスクリーニングにおいて、HBc抗体検査の意義は失われていない。
【陽性を示す疾患】
B型肝炎
関連疾患
B16.9.1:B型肝炎 → B15-B19:ウイルス性肝炎
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.