WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20061 |
IgG インデックスIgG index5A120-0000-023-061 5A120-0000-041-061 |
複数検体
遠心
および
|
01
02 |
冷蔵
冷蔵 |
TIA/ネフェロメトリー法 | インデックス |
402 D004 10 尿便 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
20061 |
IgG インデックスIgG index5A120-0000-023-061 5A120-0000-041-061 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
複数検体
遠心
および
|
01
02 |
冷蔵
冷蔵 |
TIA/ネフェロメトリー法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
インデックス |
402 D004 10 尿便 |
2~3日 |
備考
検体
- 血清、髄液を同時に採取できない場合は、24時間以内に採取して両材料を併せてご提出ください。
報告
- インデックス、IgG髄液、IgG血清、アルブミン髄液、アルブミン血清の値をご報告します。
- インデックスの算出方法は次のとおりです。
IgGインデックス=(髄液IgG/髄液アルブミン)/(血清IgG/血清アルブミン)
診療報酬
- 保険名称:穿刺液・採取液検査/IgGインデックス
- 実施料:402
- 診療報酬区分:D004 10
- 判断料区分:尿・糞便等検査
「IgGインデックス」、「オリゴクローナルバンド」、「ミエリンベイシック蛋白(MBP)」は多発性硬化症の診断を目的に行った場合に算定できます。
容器
参考文献
中島一郎: Animus 8, 38, 2003.
検査項目解説
臨床的意義
血清と髄液中のIgGとアルブミン濃度から、多発性硬化症の鑑別診断を行う検査。
健常成人髄液中のタンパク濃度は、10~40mg/dLと血清の200分の一程度しかない。分画ではアルブミン57-62%、プレアルブミン4.7-7.7%、γグロブリン5.8-9.6%と、γグロブリンの占める割合が血清に比べて低い。IgGの髄液中濃度は1~4mg/dL程度で、血清中の0.1~0.3%に過ぎない。
一般に髄液中のタンパクが増加する病態には、(1)髄液中への出血、(2)BBBの破綻、(3)髄腔内での免疫グロブリン産生、(4)髄液のターンオーバー障害、の4つが考えられる。(1)は脳血管障害などでみられるが、髄液のタンパク組成は血中の比率に近づく。すなわちアルブミンも免疫グロブリンも増加する。(3)は多発性硬化症など、限られた疾患でのみ認められる病態である。すなわちリンパ球が髄液中に移行し、中枢神経内でIgG合成が起こるため、IgG濃度が増加する。アルブミンは肝のみで合成されるため、髄液中アルブミンは脳脊髄液への移行で出現するものと考えられる。この現象を応用し、中枢神経系内でのIgG合成を推定するのがIgGインデックスである。
IgGインデックスは、次式で算出される。
IgGインデックス= (髄液IgG×血清アルブミン)/(血清IgG×髄液アルブミン)
多発性硬化症としばしば鑑別が問題となるウイルス性髄膜炎では、髄液中タンパク濃度は上昇するが、BBB破綻による血清タンパクの移行によるものが主体のため、IgGだけでなくアルブミンの上昇も認められる。このためIgGインデックスは、あまり上昇しない。
すなわち、IgGインデックスは、多発性硬化症が強く疑われる症例において、オリゴクローナルバンドと共に、鑑別診断を進める上で有用な検査と考えられる。
【高値を示す疾患】
多発性硬化症
関連疾患
G35.5:多発性硬化症 → G35-G37:中枢神経系の脱髄疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.