WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
02939 |
クロストリジオイデス・ディフィシル毒素検出 (Toxin A・B)Clostridioides difficile toxin A(D-1)5E110-0000-015-023 |
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29 |
3日 冷蔵 |
EIA | 80 D012 12 免疫 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
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02939 |
クロストリジオイデス・ディフィシル毒素検出 (Toxin A・B)Clostridioides difficile toxin A(D-1)5E110-0000-015-023 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
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29 |
3日 冷蔵 |
EIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
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80 D012 12 免疫 |
2~3日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:感染症免疫学的検査/クロストリジオイデス・ディフィシル抗原定性
- 実施料:80
- 診療報酬区分:D012 12
- 判断料区分:免疫学的検査
参考文献
山根誠久, 他: 臨床と微生物 20, 1045, 1993.
検査項目解説
臨床的意義
抗菌薬投与中に発症する腸炎の主要な起炎菌。分離培養が困難なので、特異的毒素であるトキシン-A、Bを検出することで迅速に同定。
クロストリディオイデス・ディフィシル(Clostridioides difficile)は、芽胞を形成するグラム陽性の偏性嫌気性桿菌である。C.difficileは、化学療法剤や抗生物質などの投与中に、腸炎を引き起こす菌として有名である。原因となる抗菌薬の種類は多岐にわたっており、MRSAと共に院内感染の原因菌として問題になっている。
すなわち空気にきわめて弱い偏性嫌気性菌であり、検体の採取、分離、培養には相当の注意が必要であった。本検査はこれに対処するため、菌体の抗原成分を直接糞便中より検出するもので、比較的短時間に結果を得ることができる。
C.difficileは新生児の糞便中で約半数程度に認められ、また、生後1カ月以内の乳児の30%程度に検出されるが、本菌による消化器症状をみることはきわめて稀である。健康な成人の糞便中にも、通常はごく少量のC.difficileが認められる。しかし、糞便中で最優位菌として存在することはないため、抗菌薬の投与により腸内細菌叢が変化し、菌交代によって増殖を始め、一定量に達するとトキシン-A、トキシン-Bと呼ばれる毒素を産生する。このような現象は抗癌剤投与によっても発生する。これらの毒素により、軟便などの軽症例から、高度な下痢や高熱、白血球増多を伴う偽膜性大腸炎にまで幅広い消化器症状を引き起こし、さらに低蛋白血症や電解質異常、腸閉塞に至る例もある。なお、欧米では、偽膜性大腸炎のほとんどがC.difficileの感染によるものとの報告がある。偽膜性大腸炎の確定診断は内視鏡検査により行なわれ、結腸部分にほぼ円形に隆起した白色ないし黄白色の偽膜が認められる。
C.difficileは、多くの抗生剤や化学療法剤に耐性である。除菌には原因抗菌剤の中止に加え、メトロニダゾールやバンコマイシンが比較的有効とされる。
【陽性を示す疾患】
クロストリジウム・ディフィシル腸炎
関連疾患
A04.7.1:クロストリジウム・ディフィシル腸炎 → A00-A09:腸管感染症
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.