WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00051 |
無機リン (P)inorganic phosphate3H040-0000-023-271 |
遠心
|
01 |
1週 冷蔵 |
酵素法 | mg/dL 2.5~4.5 |
包括17 D007 3 生Ⅰ |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
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00051 |
無機リン (P)inorganic phosphate3H040-0000-023-271 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
1週 冷蔵 |
酵素法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
mg/dL 2.5~4.5 |
包括17 D007 3 生Ⅰ |
1~2日 |
備考
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/無機リン及びリン酸
- 実施料:包括17
- 診療報酬区分:D007 3
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
チャート

参考文献
金井正光, 他: 臨床検査法提要(改訂第34版), 544, 金原出版, 2015.
検査項目解説
臨床的意義
副甲状腺ホルモンおよびビタミンDにより調節される生体内の重要な無機物。血中では大部分がH2PO42-として存在。
生体内に含まれるリン(P)は体重70kgの人間で500~700gといわれ、カルシウム(Ca)の約1/2程度の量が生体内に存在する。
リンは無機リンと有機リンに分別され、血中では約70%が有機リンであり、有機リンのほとんどがリン脂質として存在する。リンの大部分は骨や軟部組織に存在し、骨細胞外液中に存在するリンは全体の1%以下である。また、測定対象となる血清無機リンは総量にして約100~120mgにすぎない。
食物より摂取されたリンは55~70%が腸管より吸収され、活性型ビタミンDや成長ホルモン(GH)などにより吸収が促進される。また、副甲状腺ホルモン(PTH)や甲状腺ホルモン、糖質コルチコイドの作用により尿中排泄が調節されている。
リンはCaと同様に骨ミネラルの重要な構成成分である。生体内の重要な陰イオンのひとつであり、細胞膜や核酸の構成成分、また、アデノシン3リン酸(ATP)に見られるような高エネルギーリン酸結合の成分として大変重要である。リン欠乏による低リン血症は、細胞内ATPの不足や2,3-DPGの低下をもたらし、組織障害を起こすことがある。
リンの尿中排泄は主にPTHにより調節されているため、血清無機リンの異常がみられたときはリン再吸収率試験(tubular reabsorption of phosphate,%TRP)を行ない尿細管の再吸収能を測定する。副甲状腺機能低下症の場合、%TRPは増加するため高リン血症がみられる。逆に副甲状腺機能亢進症の場合は、%TRPが減少し低リン血症を起こす。
%TRPは以下の式により算出される。
%TRP={1-(尿中リン×血清クレアチニン)/(血清リン×尿中クレアチニン)}×100
(基準範囲は81~90%)
【高値を示す疾患】
甲状腺機能亢進症,糖尿病性アシドーシス,副甲状腺機能低下症,腎不全
【低値を示す疾患】
副甲状腺機能亢進症
関連疾患
E05.9.5:甲状腺機能亢進症 → E00-E07:甲状腺疾患
E14.1.1:糖尿病性アシドーシス → E10-E14:糖尿病
E20.9.1:副甲状腺機能低下症 → E20-E35:その他の内分泌疾患
N19.3:腎不全 → N17-N19:腎不全
E21.3.2:副甲状腺機能亢進症 → E20-E35:その他の内分泌疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.