WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20112 |
IgGサブクラス分画IgG subclasses5A050-0000-023-062 |
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
LA(ラテックス凝集比濁法)およびTIA | mg/dL IgG1 351~962 |
2~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
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20112 |
IgGサブクラス分画IgG subclasses5A050-0000-023-062 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
2週 冷蔵 |
LA(ラテックス凝集比濁法)およびTIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
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mg/dL IgG1 351~962 |
2~5日 |
参考文献
川 茂幸, 他: 医学と薬学 74, (4), 463, 2017.
検査項目解説
臨床的意義
免疫グロブリンで最も量が多いIgGのサブクラス4種を個別に定量する検査。易感染性の小児や、IgG4関連疾患患者の診断に有効。
IgGは分子量146,000の糖タンパクで、液性免疫の主体を成す免疫グロブリンである。IgG, A, M, D, E 5種類の免疫グロブリンのうちもっとも濃度が高く、唯一、胎盤通過性をもつため、母体から胎盤を介して児に移行し、ほぼ成人に近い血中濃度で病原体から新生児を守る役割を果たす。その後は徐々に濃度が低下し、生後3~4ヶ月で最も低くなるが、5~6歳でほぼ成人並みの濃度に復する。
IgGタンパクは4つのサブユニット、すなわち1対のH鎖(heavy chain)と1対のL鎖(light chain)で構成されている。このうちH鎖の定常領域遺伝子群(γ1~4)の違いにより、IgGは4種類のサブクラスに分類される。血中濃度は、ほぼIgG1>IgG2>IgG3≧IgG4の順で高く、細胞外毒素などタンパクに対する抗体は主としてIgG1、細菌表面の多糖類に対する抗体は主にIgG2に属している。
IgGはBリンパ球に由来する形質細胞から産生される。生まれつきIgG濃度が低い先天性免疫不全症では易感染性を呈し、IgGサブクラス欠損症では、サブクラスの1つまたは複数の成分欠損や低下がみられる。
IgG1~4のすべての成分に欠損症が報告されている。このうちIgG2欠損症は小児に多く、肺炎球菌やインフルエンザ桿菌の多糖体抗原に対し免疫不全を示すため、中耳炎や下気道感染を繰り返す。度重なる抗菌薬投与で、多剤耐性菌が検出される症例も稀ではない。IgG2の血中濃度は年齢にもよるが、おおむね30mg/dL以下を欠乏症とし、30~80mg/dLは要観察域とされている。
【高値を示す疾患】
- [IgG]
- 感染症,多発性骨髄腫
- [IgG4]
- IgG4関連ミクリッツ病,IgG4関連硬化性胆管炎
【低値を示す疾患】
- [IgG1,2,3]
- 中耳炎,肺炎
関連疾患
B99-B99:感染症 → B99-B99:感染症
C90.0.5:多発性骨髄腫 → C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
K11.8.1:IgG4関連ミクリッツ病 → K00-K14:口腔・唾液腺・顎の疾患
K83.0.1:IgG4関連硬化性胆管炎 → K80-K87:胆嚢・胆管・膵の疾患
H66.9.12:中耳炎 → H65-H75:中耳の疾患
J18.9.4:肺炎 → J09-J18:インフルエンザ・肺炎
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.