WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00572 |
アンチトロンビン活性 (AT)antithrombin2B200-0000-022-315 |
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
合成基質法 | % 81~123 |
70 D006 10 血液 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00572 |
アンチトロンビン活性 (AT)antithrombin2B200-0000-022-315 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
合成基質法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
% 81~123 |
70 D006 10 血液 |
2~3日 |
備考
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号 02番)は、4mL容器をご使用ください。
- 3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、1,500×g、15分間遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください(遠心力の換算表チャート、およびCLSI/NCCLSドキュメントH21-A5参照)。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
参考
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/アンチトロンビン活性
- 実施料:70
- 診療報酬区分:D006 10
- 判断料区分:血液学的検査
チャート


容器
参考文献
板東史郎, 他: 機器・試薬 8, 811, 1985.
検査項目解説
臨床的意義
凝固亢進状態を把握する有用な検査。DICで著しく減少する。
AT-Ⅲは、凝固因子のトロンビンを阻害する、分子量約58,000の糖タンパクである。主として肝臓で、一部は血管内皮細胞で産生され、血中半減期は約3日とされる。血中でトロンビン阻害作用を示す物質の約8割(活性比)を占め、他の凝固因子(Ixa,Xa,Xia,XⅡa)をも失活させる代表的な凝固阻害物質である。
AT-Ⅲのトロンビン阻害作用は、TAT(トロンビン・アンチトロンビン複合体)を形成する形で行われる。もしヘパリンが存在すると、遊離AT-Ⅲに構造変化が起こり、トロンビンとの結合はさらに即時的となる。その結果、凝固系への阻害速度は、ヘパリン存在下でトロンビンは1,000倍、第Ⅹa因子は300倍に達するという。DICなど凝固亢進状態では、AT-Ⅲが高度に消費されるため、活性も定量値も低下する。AT-Ⅲが減少や欠損した状態は、凝固系を抑制する手段の枯渇を意味し、血栓症が誘発されやすい。たとえば先天性AT-Ⅲ欠損症は、人口500~1,000人に一人の割合でみられるが、血栓症、特に深部静脈血栓症を起こしやすいので、術後は特に注意が必要である。また、AT-Ⅲは主として肝臓で産生されるため、肝障害では低値となる。
【低値を示す疾患】
敗血症,播種性血管内凝固,アンチトロンビンIII欠乏症,肝疾患,腎疾患
関連疾患
A41.9.3:敗血症 → A30-A49:細菌性疾患
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
D68.5.1:アンチトロンビンIII欠乏症 → D65-D69:凝固障害
K70-K77:肝疾患 → K70-K77:肝疾患
N28.9.4:腎疾患 → N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.