WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
01679 |
第ⅩⅡ因子活性 (F12)coagulation factor 122B430-0000-022-311 |
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
APTT法 | % 46~156 |
包括223 D006 30 血液 |
2~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
01679 |
第ⅩⅡ因子活性 (F12)coagulation factor 122B430-0000-022-311 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
APTT法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
% 46~156 |
包括223 D006 30 血液 |
2~5日 |
備考
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号 02番)は、4mL容器をご使用ください。
- 3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、1,500×g、15分間遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください(遠心力の換算表チャート、およびCLSI/NCCLSドキュメントH21-A5参照)。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/凝固因子(第Ⅱ因子、第Ⅴ因子、第Ⅶ因子、第Ⅷ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子、第ⅩⅠ因子、第ⅩⅡ因子、第ⅩⅢ因子)
- 実施料:包括223
- 診療報酬区分:D006 30
- 判断料区分:血液学的検査
チャート


容器
参考文献
安達眞二, 他: Med. Technol. 24, 629, 1996.
検査項目解説
臨床的意義
凝固系機序の最も初期の段階に関連する凝固因子。PT正常、APTT異常で出血傾向がない場合、第ⅩⅡ因子欠乏を疑う。
第ⅩⅡ因子(F.ⅩⅡ)は分子量約80,000の糖タンパクで、血液凝固機構の引き金ともいうべき因子に相当する。F.ⅩⅡは異物面に接触すると活性化され、F.ⅩⅡaとなり以下第XI因子、第Ⅳ因子を順次活性化するカスケード反応が進行する。F.ⅩⅡは血液凝固に関与するばかりでなく、プラスミン活性、血小板凝集、補体活性化などにも関与している。
F.ⅩⅡ血中にはセリンプロテアーゼの前駆体として存在し、血液が異物面に接触すると速やかに異物面に吸着して活性化を受けF.ⅩⅡaとなる。F.ⅩⅡの活性化には異物面とF.ⅩⅡのみならず、プレカリクレイン,第XI因子、高分子キニノゲンが必要である。また、プレカリクレインをカリクレインに活性化するのもF.ⅩⅡaである。すなわちF.ⅩⅡとプレカリクレインとでは、相互活性化作用をもつため、反応が飛躍的に進行する。
F.ⅩⅡが低値を示す病態は、下記のとおりである。F.ⅩⅡの欠乏症は極めてまれである。臨床症状は出血症状を示さず、むしろ血栓形成傾向がある。F.ⅩⅡはプラスミンの活性に関与するため、F.ⅩⅡの欠乏は線溶低下を引き起こすと推論されている。PTが正常でAPTTが延長しており出血傾向がない場合にはF.ⅩⅡ欠乏症を鑑別する必要がある。後天的にF.ⅩⅡが低値を示す機序には、
・肝硬変: F.ⅩⅡは肝実質細胞で合成されるための低値
・DIC: 血中でF.ⅩⅡが活性化消費されるため低値、また、DICに伴う肝機能不全も関与している
・ネフローゼ症候群: F.ⅩⅡが尿中へ排泄されるため低値
などが挙げられる。
【高値を示す疾患】
妊娠
【低値を示す疾患】
播種性血管内凝固,第XII因子欠乏症,肝硬変症,膠原病,ネフローゼ症候群
関連疾患
Z33.1:妊娠 → Z30-Z39:妊娠による影響
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
D68.2.13:第XII因子欠乏症 → D65-D69:凝固障害
K74.6.13:肝硬変症 → K70-K77:肝疾患
M35.9.3:膠原病 → M30-M36:全身性結合組織疾患
N04.9.3:ネフローゼ症候群 → N00-N08:糸球体疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.