T細胞・B細胞それぞれに特異的なモノクローナル抗体を用いて、各細胞の割合を測定する検査。

　ヒトの末梢血リンパ球は、細胞性免疫に関与するT細胞と体液性免疫に関与するB細胞、TでもBでもないnull細胞に分類できる。

　本検査はT細胞に特異的なCD2モノクローナル抗体とB細胞に特異的なCD20モノクローナル抗体を用いて、フローサイトメトリーによりT細胞B細胞の割合を求めるものである。

　T細胞B細胞百分率（細胞数）は以下の疾患において異常を来す。
・麻疹、水痘、帯状ヘルペスなど（T↑ B↓）
・伝染性単核球症（T↑ B↑）
・AIDS（T↓ B↓）
・進行癌（T↓ B↓）
・ホジキンリンパ腫（T↓ B↓）
・ATL、セザリー症候群など（T↑）
・バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫（B↑）
・DiGeorge症候群（T↑ B→）
・Burton型無免疫グロブリン血症（T↑ B↓）
・Swiss型無リンパ球性低免疫グロブリン血症（T↓ B↓）
・Gitlin型無リンパ球性低免疫グロブリン血症（T↓ B↓）
・Wiskott-Aldrich症候群（T↓ B↓）
・Louis-Bar症候群（T↓ B↓）
・細網異形性症（T↓ B↓）

【異常を示す疾患】

［T↑,B↑］

伝染性単核症

［T↑,B↓］

帯状疱疹，麻疹

［T↓,B→］

デイジョージ症候群

［T↓,B↓］

後天性免疫不全症候群，ホジキン＜Hodgkin＞リンパ腫

［T↑］

セザリー症候群，成人T細胞リンパ腫/白血病［HTLV-1関連］

［B↑］

バーキットリンパ腫，多発性骨髄腫