WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00240 |
α1アンチトリプシン (α1AT)alpha1-antitrypsin5C020-0000-023-063 |
遠心
|
01 |
冷蔵 |
ネフェロメトリー法 | mg/dL 94~150 |
80 D006 11 血液 |
2~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
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00240 |
α1アンチトリプシン (α1AT)alpha1-antitrypsin5C020-0000-023-063 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
冷蔵 |
ネフェロメトリー法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
mg/dL 94~150 |
80 D006 11 血液 |
2~5日 |
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/α1-アンチトリプシン
- 実施料:80
- 診療報酬区分:D006 11
- 判断料区分:血液学的検査
参考文献
山下順香, 他: 医学と薬学 29, 1239, 1993.
検査項目解説
臨床的意義
代表的な急性相反応物質の一つ。欠損症で若年性肺気腫を引き起こす蛋白質。
α1アンチトリプシン(α1AT)は394個のアミノ酸からなる分子量約51,000の糖タンパクで、電気泳動上はα1グロブリン分画に泳動される。血中の代表的なプロテアーゼインヒビターであり、活性中心にセリンをもつタンパク分解酵素(セリン・プロテアーゼ)を阻害する働きをもつタンパクで、serin protease inhibitor superfamilyの原型タンパクとされている。トリプシン,キモトリプシン,トロンビン,エラスターゼなど広範なセリン・プロテアーゼを阻害するが、主眼となる生理機能は好中球エラスターゼの阻害であり、1対1で結合して組織障害の拡大を防ぐ役割を担っている。
α1ATはC反応性蛋白(CRP)をはじめとする急性相反応物質(acute phase reactants)の一種である。急性相反応物質とは、組織の損傷や感染、急性の炎症に対して非特異的に急性相反応を誘起する物質の総称で、α1ATやCRPのほか、α1AG、セルロプラスミン、ハプトグロビンなどが含まれる。急性・慢性感染症、自己免疫性疾患、アレルギー性疾患などにより組織障害が起こると、これらの産生が亢進し、血中濃度が上昇する。α1ATは悪性腫瘍、特に肝癌、肺癌、白血病でも高値になり、一般に腫瘍の大きさや、転移の有無に相関するとされている。
α1ATには遺伝的に著明な低下をみるα1AT欠乏症および欠損症があり、若年性肺気腫や小児肝硬変の原因になることが1960年代に相次いで報告された。α1AT欠乏症は、α1AT遺伝子の塩基置換に基づくアミノ酸変異という質的異常を伴いながら、α1ATの量的減少が認められる先天性代謝異常である。本症ではプロテアーゼとプロテアーゼインヒビターの均衡障害により若年性肺気腫や小児肝硬変がおこると考えられている。
【高値を示す疾患】
感染症,肝癌,悪性腫瘍,肝疾患,アルコール性肝炎,膠原病,妊娠
【低値を示す疾患】
ネフローゼ症候群,新生児呼吸窮迫症候群<IRDS>
関連疾患
B99-B99:感染症 → B99-B99:感染症
C22.0.1:肝癌 → C15-C26:消化器腫瘍
C80.9.7:悪性腫瘍 → C76-C80:その他の部位不明腫瘍
K70.1.1:アルコール性肝炎 → K70-K77:肝疾患
K70-K77:肝疾患 → K70-K77:肝疾患
M35.9.3:膠原病 → M30-M36:全身性結合組織疾患
Z33.1:妊娠 → Z30-Z39:妊娠による影響
N04.9.3:ネフローゼ症候群 → N00-N08:糸球体疾患
P22.0:新生児呼吸窮迫症候群<IRDS> → P20-P29:新生児呼吸不全
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.